@momomo_usのツイートによれば、AMDは秘密裏にZEN 2の4コア8スレッドCPU、Ryzen 3 3300XとRyzen 3 3100を開発している模様。
Intelの第10世代Comet Lake-SデスクトップCPUのCore i3にハイパースレッディングが復活し4コア8スレッドになることに対抗する形となっていますね。
「7nm ZEN 2の4コアCPU」がやっと登場か
昨年5月、AMDはZEN 2 Ryzen 3000シリーズ「Matisse」デスクトップCPUを発売しましたが、当初のラインナップとしては6コア12スレッドのRyzen 5 3600がZEN 2の最下位モデル(現在は6コア6スレッドのRyzen 5 3500)となっており、現状4コアのZEN 2 Ryzen 3 CPUはまだリリースされていません。
(内蔵Vega GPU付きのRyzen 5 3400GやRyzen 3 3200GのアーキテクチャはZEN+でありZEN 2ではありませんのでご注意を。)
Intelの第10世代Comet Lake-SのCore i3に合わせて4コア8スレッドのZEN 2 Ryzen 3が発売されれば、7nmプロセスZEN 2 Ryzenの初めての4コアCPUということになります。
4コア8スレッドRyzen 3の製造方法は2通り?
前提情報として、ZEN 2のRyzen CPUには1つか2つの7nmプロセス製造ダイ(CCD)が搭載されており、各CCDには2つのCCXが含まれています。
各CCXは4つのプロセッサコアを持っているので、最大で2CCD x 2CCX x 4Core =16コアのCPUを作ることができます。
(CCD:Client Compute Dieの略、CCX:CPU ComplexまたはCore Complexの略)
さて、4コア8スレッドのZEN 2 Ryzen 3を製造する方法は2通り考えられ、初期不良のRyzen 5 3600等にある2つのCCXのうち片方の欠陥CCXを無効にするか、CCD内CCXを元々1つにした新設計のダイを製造するかのどちらかになると言われています。
(どちらにせよ1CCD x 1CCX x 4Core = 4コアになります。)
後者の場合、ダイ面積を単純に半分にすることができるため製造コストを下げることができ、AMDがIntelのCore i3製造コストに対してより優位に立つことができると思われます。
AMD Ryzen 3 3000シリーズとIntel Comet Lake-S Core i3シリーズ比較表
Ryzen 3 3300XとRyzen 3 3100は、今年半ばに発売されるであろうIntelのCore i3-10100、i3-10300、i3-10320等に対抗するCPUになると思われます。
AMD、Intelの両方ともまだ公式発表されていないスペックにはなりますが、以下に比較表を載せておきます。
CPU | コア / スレッド | ベース クロック (GHz) | ブースト クロック (GHz) | L3 キャッシュ (MB) | TDP (W) | 価格予想 (税抜き) |
---|---|---|---|---|---|---|
Ryzen 3 3300X | 4 / 8 | ? | 4.3 | 16 | 65 | $139 ? |
Ryzen 3 3100 | 4 / 8 | ? | 3.9 | 16 | 65 | $109 ? |
Core i3-10320 | 4 / 8 | 3.8 | ? | 8 | 65 | $169 ? |
Core i3-10300 | 4 / 8 | 3.7 | ? | 8 | 65 | $158 ? |
Core i3-10100 | 4 / 8 | 3.6 | ? | 8 | 65 | $129 ? |
今回のRyzen 3は今までの4コア4スレッドとは異なり、Ryzen 3 3300X(100-000000159)とRyzen 3 3100(100-000000284)のどちらも4コア8スレッドになると言われています。
CCXには16MBのL3キャッシュと2MBのL2キャッシュがあり、合計18MBのキャッシュになるとのこと。
また、リークによればRyzen 3 3300XとRyzen 3 3100のクロック速度はそれぞれ4.3GHzと3.9GHzになるとのことですが、ベースクロックとブーストクロックのどちらのことなのかは言及されていません。
ただ、ZEN 2のラインナップを鑑みてブーストクロックの方だと予想するのが普通だと思います。
消費電力に関しては、2000番台のRyzen 3、3000番台のRyzen 5と同じTDP 65 Wに設定されているのは若干不思議ですね。
Zen 2のアーキテクチャ改善と7nmへのプロセス微細化によって電力効率は良くなっているはずなので、多少クロックを上げたとしてもTDPは下げられると思いますが、何とも言えないところです。
Zen 2ではありますが、Ryzen 3 3300XやRyzen 3 3100がPCIe 4.0に対応しているのかはまだ不明です。
IntelのCPUはGPUも内蔵されていますが、AMDのRyzen 3シリーズは内蔵GPUが無く、別途グラフィックボードを準備しなければならないことには注意してくださいね。
(Intelの「F」付き型番はiGPUがないのでこちらもグラフィックボードが必要です。)
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コメント
[…] 先日ラインナップに追加されることが判明した4コア8スレッドのZEN 2 Ryzen 3 3300XやRyzen 3 3100等のCPUと組み合わせるのが定番になりそうですね。 […]