自作PCを組み立てる際に必要になってくるPCパーツを、
自作PC初心者向けに簡単に解説していきます。
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基本スペック
- メーカー:ADATA
- 製品名:XPG SX8200 Pro 1TB(ASX8200PNP-1TT-C)
- 種類:NVMe SSD
- 接続、通信規格:M.2 (M key/2280)、PCIe 3.0×4レーン
- 公称速度:シーケンシャルリード3.5GB/s、シーケンシャルライト3.0GB/s
- 付属品:黒色の薄いヒートシンク
- 耐久時間(MTBF):200万時間(MTBFは平均故障時間のこと)
- 保証:5年保証
- 参考価格:税込み 17,799円(Amazon 2020/1/29現在)
素直におすすめできる性能と安さ!
結論から言ってしまうと、めちゃくちゃおすすめのSSDなので、NVMeで迷ったらこの製品を選んでも全然いいと思います。
なぜなら、安いのにちゃんと速いからです。
まず速度について。
シーケンシャルの読み込み、書き込み速度の公称値はあの高品質なSAMSUNGの970 EVO Plusと同等な性能になっています。
ベンチマークで実測した値は、リード3,100MB/s台、ライト2,200MB/s台というレビューが多いです。
実際のところシーケンシャルライトはSAMSUNGのほうが速いですが、それでもかなり速いと言えるでしょう。
ランダムリードの速度に関しては、SAMSUNGよりも速い1,400MB/s台というレビューがあります。
それに伴い、ゲーム等のアプリの立ち上げや、マルチタスク性能に関してはほかのSSDよりも強くなっています。
ランダムライトも1,400MB/s台という速度が出ており、こちらはSAMSUNGにはかないませんが、十分に速いです。
価格に関しては同じ1TBで比較すると、XPG SX8200 Pro 1TBが17,799円、SAMSUNGの970 EVO Plus 1TBが27,451円、Western DigitalのWD Black SN750が24,800円となっています。(Amazon 2020/1/29 価格)
これを見てわかるように、同等性能のM.2 NVMe SSDの中では群を抜いて安いです。
容量によって耐久性や速度が変わる
一般的に、SSDは容量によって耐久性や速度が変わります。
今回ご紹介しているADATAのXPG SX8200 Proに関するデータは以下の表のとおりです。
スペック | 256GB | 512GB | 1TB(おすすめ) | 2TB |
シーケンシャルリード | 3,500 MB/s | 3,500 MB/s | 3,500 MB/s | 3,500 MB/s |
シーケンシャルライト | 1,200 MB/s | 2,300 MB/s | 3,000 MB/s | 3,000 MB/s |
ランダムリード (4KB IOPS) | 220,000 | 390,000 | 390,000 | 360,000 |
ランダムライト (4KB IOPS) | 290,000 | 380,000 | 380,000 | 360,000 |
書き込み耐性 | 160 TBW | 320 TBW | 640 TBW | 1,280 TBW |
Amazon価格 | \ 6,499 | \ 9,699 | \ 17,799 | \ 30,399 |
GB単価 | 25.4 円/GB | 18.9 円/GB | 17.4 円/GB | 14.8 円/GB |
4KBのランダムリード性能が390,000 IOPSというのは、4KBのデータを1秒間に39万回読み込めるということです。
つまり、4KB×39万回/s = 1,590MB/s と考えればわかりやすいです。
また、一般的にSSDは容量が多いほど薄く広く、まんべんなく記憶領域に書き込んでいくので、容量が多いほど書き込み耐性も高くなります。
TBWはTera Bytes Writtenの略で、640TBWというのは累計で640TBくらい書き込めるよっていう【指標】になります。あくまでも指標です。
結論から言ってしまうと、1TBがおすすめになってきます。
2TBほどではありませんが容量単価も安く、かつ読み込み速度、書き込み速度のどちらもラインナップの中では最速を記録しています。
1TBも容量があれば大容量のゲームも多くて10本程度インストールできますので、やはりかなりおすすめの容量となってきます。
2TBの3万円は筆者でも高いなぁ・・・って思いますしね。笑
SX8200 Proを使う際の注意点
正直に言うと、一般的な普通の使い方をする限りは、取り立ててデメリットというところはないと思います。
ただ一つだけ注意が必要で、大容量のデータを取り扱うときは途中で速度がガクッと落ちることがあります。
なぜ大容量のデータを転送する場合に注意が必要かというと、キャッシュが切れた後の速度低下が、SAMSUNGやWestern DigitalのNVMe SSDより大きいからです。
大容量データを頻繁に取り扱う方には、SAMSUNGやWestern DigitalのSSDがおすすめです。
このSSDのキャッシュはほかの一般的なSSDのキャッシュと同様におおむね5~8%ということなので、1TBの場合は50GB~80GBのキャッシュがあることになりますね。
このデータ量を超えるデータ転送などを頻繁に行う方には、キャッシュ切れ後の速度が維持しやすいSSDが向いているということになります。
キャッシュというのはSSDの中のRAM(メモリ)みたいなもので、不揮発性の3D NANDに書き込むより揮発性のキャッシュ(このSSDはSLCキャッシュ)に書き込むほうが速いので、一時的にそこに書き込んで徐々にNANDに移していくためにあります。大倉庫の前にある、扱いやすい仮置き倉庫のような存在です。
一般的な使い方をする限りはそういう場面はほとんどないと思いますので、普通の使い方をする分にはあまり気にしなくてもよいでしょう。
発熱に関して
M.2 NVMe SSDで気になるのが発熱だと思いますが、結論から言うとこのSSDにはわざわざ別売りのヒートシンクを買ってまでつける必要はないと思います。
ベンチマーク中にコントローラの温度が90℃前後になるというレビューがありますが、付属品のヒートシンクなしでの温度測定でしたし、過酷なベンチマーク下での温度だったので、普通に使っている分では付属のヒートシンクを付けたうえで、エアフローをちゃんと確保すれば大丈夫だと思います。
いかがでしたでしょうか?
一言でまとめると、XPG SX8200 Proはコスパ最強のM.2 NVMe SSDです!
めちゃめちゃお得!買いです!
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