先日に話題になりましたが、AMDは2022年までに次世代メモリ規格のDDR5やPCIe 5.0をサポートする予定となっている模様です。
5年間続いてきたDDR4は今後3年間でフェードアウトしていくみたいですね。
AMDは2022年予定のZEN 4からDDR5対応か
5nm「ZEN 4」は DDR5・LPDDR5・PCIe 5.0対応
AMDは2021年発表、2022年発売が予定されている 「Zen 4」マイクロアーキテクチャーからDDR5をサポートする予定になっています。
AMDの「Zen 4」CPUは、TSMCの5nmシリコン製造プロセスを採用すると言われており、エンタープライズ向けからデスクトップ向けまで広くDDR5メモリに対応し、モバイル向けに関してはLPDDR5の対応を進める予定になっています。
ソケットは現行のAM4からAM5に一新されますが、DDR5と合わせてPCI-Express gen 5.0やUSB 4.0への対応も予定されており、I/Oのレベルがまた一段階上がることになりますね。(I/O:Input / Outputの略、入力/出力という意味からいろいろなレベルの話で使われる。)
DDR5 SDRAM とは
DDR5は標準周波数(クロック)が3200MHz〜8400MHzのスピードまで上がっており、シングルランクで32GB UDIMMを可能にする容量密度や、「同一バンクリフレッシュ」などの新しい物理層機能をいくつか追加されていることが特徴です。
(DDR5は正式には「DDR5 SDRAM」で、Double-Data-Rate 5 Synchronous Dynamic Random Access Memoryの略です。)
DDR4はリフレッシュ中に他の操作を実行できず、システムからアクセスすることはできませんでしたが、DDR5は同一バンクリフレッシュを採用しており、特定のバンクが動作しているときでもシステムは他のバンクにアクセスできます。
つまり、DDR5の同一バンクリフレッシュ機能によってメモリアクセス性が向上し、レイテンシの低下や突発的な電圧低下を回避することができます。
(詳しくはこちらのPC Watchの記事が参考になります。かなり専門的な内容なのでお気を付けください。)
DDR5の基本動作電圧は1.1Vとなっており、DDR4の1.2Vと比較して消費電力を低下させることに成功しています。
また、DDR5メモリはコントローラではなくダイ上でECCを可能としており、サーバー向けシステムのコスト削減が期待できるとのことです。
PCI-Express gen 5.0 とは
PCIe gen 5.0は帯域幅がPCIe 4.0の2倍になるのに加え、エンタープライズ領域のハイパースケーラビリティ向けに標準機能をいくつか導入する予定です。
AMDのCDNA2など、エンタープライズ向けに数値演算性能を高めたGPU等がPCIe 5.0の恩恵を受けると予想されています。
USB 4.0 とは
USB 4.0はThunderbolt 3と同じ最大転送速度で最大40Gbpsの帯域幅をもっており、これまでのすべてのThunderbolt 3デバイスと互換性があります。
端子・コネクタ形状はType-Cになると思われます。
実状としては、Thunderbolt 3のデータ転送技術がUSB 4.0に輸入されたためUSB 4.0はThunderbolt 3と同じ帯域幅になっている、というのが本来の構図ですね。
Thunderbolt 4に関してはTB3にUSB 4.0との互換性を追加したもので、本質的にはThunderbolt 3と変わりません。
現時点の情報では、「USB 4.0 Gen 3」が最大20Gbps、「USB 4.0 Gen 3 x2」が最大40Gbpsの転送速度になるとのことです。
7nm+「ZEN 3」はDDR4・LPDDR4X・PCIe 4.0までの対応
AMDが今年2020年後半に発売予定の「Zen 3」Ryzen 4000デスクトップCPUは、ZEN 2と同じくDDR4やPCI-Express gen 4.0までの対応で、同様に「ZEN 3」Ryzen 5000モバイルCPUはLPDDR4X、PCIe 4.0までの対応予定です。
Intelは2021年予定のXeon「Sapphire Rapids」でDDR5対応か
Intelは10nmプロセス採用のXeon「Sapphire Rapids」で初めてDDR5をサポートするとウワサされており、Sapphire Rapidsは2021年に市場投入される予定になっています。(間に合うか?)
「Sapphire Rapids」はXeonの現行世代「Cascade Lake」の次の「Cooper Lake」の次の「Ice Lake」の次の世代になります。笑
現行の「Cascade Lake」と続く「Cooper Lake」は14nmプロセス、その次の「Ice Lake」は10nmプロセスになっています。
Intelの初期の予定では「Cooper Lake」を今年2020年前半に幅広く展開する予定でした。
しかしCooper Lakeのリリースが遅れていることや、その次の世代の10nm「Ice Lake」の呼び声が高いことから、Cooper Lakeは限られた顧客のみへの狭い供給とし、早々と今年2020年後半に「Ice Lake」を展開していくと予想されています。
そして、その「Ice Lake」の次の世代「Sapphire Rapids」は2021年に投入される予定になっていますが、筆者としては結構半信半疑で見ています。(やっぱり遅れるんじゃないの?)
「Sapphire Rapids」はLGA4677ソケットに変更され、DDR5以外にもPCI-Express 5.0に対応すると言われています。
プラットフォームとしては「Eagle Stream」と呼ばれていることから、LGA4677ソケットは「Socket E」とも呼ばれているみたいですね。
ちなみに、Cooper Lakeの展開プラットフォームは「Cedar Island」、Ice Lakeの展開プラットフォームは「Whitley」という棲み分けになるようです。(Whitley向けのCooper Lakeはなくなった模様。)
筆者は去年末にAMD Ryzen 9 3900Xで新メインPCを自作したばっかりなので、次の自作はDDR5が出て来てからと思っています。
まだ2年後の段階ですが、すでに待ちきれなくなりそうです。
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